医師の時間外労働

医師の時間外労働

政府は「働き方改革実現会議」で、時間外労働の上限を設ける検討をしているとのことで、これに従うと、月の時間外労働は60時間まで、年間で720時間までとなります。

ところが、このたび、日本病院会会長の堺常雄氏が、医師に関しては、上限を設ける対象外にしてほしいと要望したとか。

おそらく、勤務医の半分近くの先生は、月60時間以上の時間外労働をしていると思いますが、だからといって、「無理なものは無理」という発言をするあたりが、経営者寄りというか、現場の疲労や環境への理解がないといわれても、仕方がないのかな、と思います。

その時間外労働をどうするか。私の考えは、労働時間を議論する以前に、「時間外診療の診療報酬を大幅に増額する」「勤務医の報酬を増やす」「救急車は理由の如何に関わらず、有料とする」あたりがまず必要と思います。

あと、ご年配の方々の医療費の部分が大きくなり、若い年代の人口が減っている以上は、「使った人たちがある程度負担する」というのをやらないと、現実に無理が生じますし、不公平感が強くなります。

また、夜間受診でなくてもいい患者はごまんといるわけですけど、今のご時世では、インモラルな人には何を言っても通じませんし、すべての患者さんが同じ説明できちんと病気のことを理解できるわけでもありませんから、特に、軽症の方には「時間外の医療にはお金と労力がかかる」というのを身をもって実感してもらうしかありません。

まず仕事量を減らす、対価を増やすをしないと、どうにもならない状況で、医師一個人の良心に依存した今までのやり方は間違っています。現在の診療報酬体系は、まず予算ありきで、現実に即していません。あっちを増やしたら、こっちは減らさないと、という調整に終始して、本当に必要なものがなにか議論されていないですよね。開業医がもうけすぎていて、勤務医が少ないから、勤務医にあげる分、開業医への報酬を減らす、とか、都会に多すぎるから、田舎に行けとか、私たち医師はお役人のロボットではありませんよ?

60時間以内ですむように、人員配置を考えたり、当番制を調整するなどの努力がまず必要ではないでしょうか。

 

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